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〜黒きくらげとカルシウム、タンパク質〜

 一般的に日本人はカルシウムが不足しがちと言われています。また、人体に欠かすことのできない必須アミノ酸を全て揃えるのは肉だけなので、このため学校給食では毎日生徒に牛乳を飲ませ、肉を入れたおかずを食べさせています。その一方で、肉や牛乳などの動物性タンパクは血液をドロドロにすると言われ、牛乳の代わりに豆乳を飲む人も増えています。いったいどちらが正しいのでしょうか?



●牛乳は骨粗鬆症を招き、体を酸化させる

 つい先日、編集部が書店で購入した『病気にならない生き方』(著:新谷弘実 サンマーク出版)にも、ほぼ同じ内容が記されています。新谷博士はアメリカでも有数の外科医で、三十有余年で3万人以上の胃腸を手術し、治療してきた名医です。その臨床経験から、牛乳を常飲する人は、胃腸の様相が非常に悪く、骨粗鬆症が非常に多いと述べています。牛乳のタンパク質の8割はカゼインですが、このカゼインは胃に入るとすぐに固まり、非常に消化しにくいものとなります。しかも、市販の牛乳は脂肪分を均質化するために攪拌しますが(ホモゲナイズ)、この攪拌のために乳脂肪分が過酸化脂質になってしまいます。新谷博士は、過酸化脂質とは酸化がとても進んだ脂肪、つまり「錆びた鉄」であり、活性酸素同様、体に非常に悪い影響を与えると指摘しています。その上、高温殺菌されていますので、有益な酵素は全部死滅し、タンパク質も変質してしまっています。
 更に牛乳に含まれるカルシウムは、体内の血中カルシウム濃度を急激に上昇させます。すると、血中カルシウム濃度を元に戻すため、人体はカルシウムを尿から排泄させてしまい、却って体内のカルシウムは減ってしまいます。新谷博士によれば、世界四代酪農国であるアメリカ、スウェーデン、デンマーク、フィンランドでは、股関節骨折と骨粗鬆症が多いそうです。新谷博士は「牛乳を飲んでも体によいことは何もない」と断言し、牛乳に対し、日本人が昔からカルシウム源としてきた小魚や海藻のカルシウムは、血中カルシウム濃度を急激に高めることはなく、ミネラルも豊富であり、体の仕組みに即した良い食物であると指摘しています。



●ヨーグルトは腸を悪くする

 また新谷博士は臨床経験から、ヨーグルトを常食している人の腸内環境は非常に悪いと指摘しています。ヨーグルトの乳酸菌は胃酸に弱く、腸にはほとんど届きません。しかも人体には、体内にもともとある良い菌(常在菌)以外の菌は、例えそれが良い菌であっても殺菌してしまうシステムがあります。このため、乳酸菌が腸に届いたとしても、体内で常在菌である乳酸菌と共に働くことは難しいのではないかと、博士は指摘しています。



●動物性タンパクは体を老化させる

 アメリカでは一九七七年に、食と健康に関する政府レベルの調査報告書「マクガバン・レポート」が発表されました。当時のアメリカは今の日本同様、医学はますます進歩しているというのに、国家負担の医療費は年々増え続け、ついには国家の財政そのものを脅かしはじめました。そこで上院議員J・S・マクガバンが中心となって、アメリカ人の「病気が増えている原因」を研究、調査し、発表したのがこのレポートです。
 このレポートで、動物性タンパクは筋肉を育て、体を大きくするという常識は、真っ向から否定されました。また、動物性タンパクの常食は老化を早めることが明らかとされました。レポートで理想的な食事と定義されたのは、精白しない穀類(玄米など)を主食に、おかずは季節の野菜や海藻、動物性タンパクは小さな魚介類を少量という内容でした。そしてこのレポートに基づいて健康指導が行われた結果、アメリカでは一九九〇年以降、大腸ポリープやガンの発症率が低下しています。
 更に新谷博士は、人体より高い体温を持つ動物(牛、豚、鳥)の肉は、この種の肉脂肪が血液をドロドロにするので、タンパク質の八十五%は植物(野菜、海藻、きのこ類)で摂取するべきと述べています。必須アミノ酸にしても、確かにすべての必須アミノ酸を持つ植物性タンパク質はありませんが、普段の食事で、複数の野菜や豆類、海藻、きのこを食べれていれば、問題はありません。



●中国古典医学と西洋医学の一致

 古典的な中国医学では、牛に限らず、動物の乳や乳で造られた製品(ヨーグルト、アイスクリーム)を常食してはならないと言っています。なぜなら、乳製品には体に湿りけを与えて、浮腫や皮膚病(アトピー等)を引き起こし、胃や脾を害する性質を持っているからです。動物性タンパク(肉類)についても、?血(おけつ・汚れた血)を生みやすいので、これも常食を戒めています。理想の食事は、野菜と精白しない穀物をを多く食べ、肉類や、野菜でも生臭いは極力控えるという内容です。
 また、小さい子供に高タンパクの栄養を与えると、身体の方が急激に成長する分、脳や腎臓の機能が未発達となるので、子供に対して乳製品や肉類を与えることを厳しく戒め、発育はおくてであるのが最も良いと主張しています。

 近代以前の中国や日本では、乳製品は一般的には常食されていませんでした。しかし、精製されたヨーグルトは醍醐と呼ばれ、ごくわずかの生産量ながらも、最高級の食品として珍重されてきました。また、氷室の氷で醍醐や果汁を冷やして造った、現在のアイスクリーム、シャーベットに近い食品も、皇帝や皇族、貴族やお金持ちに愛好されました。このため、お金持ちだけがかかる病気から、乳製品の害が知られるようになったと言われています。
 また、肉を食べず、野菜だけでも健康に過ごせることは、今よりずっと戒律が厳しく、絶対に肉食をしなかった時代の僧侶が、特有の病を持たず、逆に飢饉や伝染病の時には、病に倒れた人々を看護する側に回っていたことから、いわゆる素食が健康に良いと言う認識が広まったと言われています。
 これら中国古典医学の内容は、すべて経験や過去の臨床に基づくもので、近代的な科学の裏付けはほとんどありません。しかし、中国古典医学の内容は、西洋医学の権威である新谷博士や、マクガバン・レポートの提唱する内容と、完全に一致しています。



●タンパク質とカルシウムの宝庫である黒きくらげ

 黒きくらげはタンパク質、カルシウムを豊富に含み、しかもきのこの一種である(動物性タンパクではない)ので、西洋医学の権威たる新谷博士と、中国古典医学の両方が理想とする条件に、すべて当てはまる食品です。タンパク質やカルシウムの他にも、鉄分、ビタミンB2なども豊富に含んでいます。


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