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ミツバチ療法と健康

著:馬永華(南京中医薬大学 教授) 
 〜蜜源花粉の栄養的価値と食事療法〜

 現在、テレビでも新聞でも、さまざまな報道メディアが毎日のように健康こそが幸福そのものであり、健康に注意し身体を守るべきであると訴えており、健康とは個々の人間にとって、何よりも重要であるということが示されています。普通、赤ん坊から幼児期を経て青年期に到るまでは、誰もが健康は当たり前のことと感じており、健康に対しての注意や健康を損なうことについて、ほとんど脅威を感じていません。しかし中高年ともなると、身体に自然に備わっていた抵抗力は衰え、発症せず隠れていた病などが徐々に鎌首をもたげ、臨床的な症状が現れます。なかには人の感覚や知覚では認識されず、先進機器の検査でないと発見できない病もあります。病が発見された後にはじめて明確な診断がなされ、治療がはじまる訳ですが、こうして症状が出るまで病が進行してしまいますと、その悪い病を治す為には、臨床医の先生に大変な思いをしていただかなければなりません。

 さて、みなさんにお訊きいたしますが、みなさんの健康はいかがでしょうか?それぞれに違うと思います。しかしおおむね、中高年の方なら高血圧がみられる、心臓が思わしくない、関節が痛む、胃腸がよろしくないというご回答が多いでしょうし、若い方なら多忙や過労、ストレスを感じやすい、疲れると腰がだるく背が痛い、良く眠れない、便秘という方が多いのではないでしょうか?
 その原因を突き詰めようにも、原因は複雑かつ多方面で、なかなか究明は難しいものです。しかし、古人の言葉に「病は口より入る」とありますが、これは言い換えますと、健康に与える影響において、飲食が極めて重要な地位を占めているということになります。

 我が国(中国)の食糧資源を簡単に分析しますと、平原から高山、高山から空、そして海洋まで、採取できないところはなく、また品種も非常に豊富です。



 以上のおおまかな分類は、次の対応で分配できることが見て取れます。

動物−植物

陸生−水生

野生−養殖、畜産、栽培

高等−下等(単細胞)

 栄養補給の問題を解決するという観点から、以上を食物として分類しましたが、では、具体的には何を食べれば健康に良いでしょうか?これについては、他の機会にお話しましょう。


 ここからは、花粉に話を絞ります。蜜源花粉は以上の食べ物の持つ効能の大部分を含んでいます。つまり、蜜源花粉は完全な栄養食品と言うことができます。では、どのようにして完全であるという根拠は、どのようなものでしょうか?この根拠こそ、今日私たちが最も優先して紹介し、共に議論しなければならない主題であると、私は考えています。


1.花粉とは何か?
 
 美しく花びらの開いた花を手に取って軽く振りますと、大量の黄色い粉がゆっくりと落ちてゆきます。これが花粉です。花粉は植物にとって生殖細胞に相当する存在です。
 植物の花粉は、新しい食物資源のひとつであり、現在栄養食品としての花粉に対する研究が進み、日増しに注目が高まっています。ヨーロッパでは、花粉は「パーフェクトフード」と呼ばれ、世界各国で歓迎されており、ロシア、フランス、日本、ドイツ、アメリカ、ブルガリア、オーストラリアなど多くの国の人が愛用しています。
 実は我が国中国は、最も古くから花粉を病気の治療と保健に利用した国のひとつです。二千年以上前より、我が国では花粉をさまざまな方面に利用し、記録しています。

 以下に、古代中国において記録された花粉の利用例と、近年の世界各国における報告のうち、いくつかを転載します。

《神農本草経》 香蒲花粉…別名で蒲黄と言う。上品(注1)である。味(注2)は甘平。痰を無くす、止血、耳を良くする、目を良くする効果があり、長く服用すると老化を防ぎ、身のこなしが軽くなる。
唐《新修本草》 鬆花粉…別名で鬆黄。甘味で無毒、主に心肺(注3)に栄養と気血を行き渡らせ、風邪(注4)を払い、止血作用がある。醸造酒にすることもできる、長期間服用すると、身のこなしが軽くなる。
宋・寇宗

《本草衍義》
蒲黄は蜜と合わせて軟膏のようにして服用すると、虚熱(注5)を治療することができる。
明・李時珍 鬆花と白糖を堅焼きケーキ状にすると非常に美味である
明・周棣王
《普済方》
花粉によって作られる「美容方」について記載している。紅蓮、白蓮のしべと桃、梨、梅などのしべを配合した複方(注6)であり、にきび、そばかすなどの顔面皮膚病の治療に用いる。

唐・孫思バク
《千金・食治》

ハッカの花粉は主に邪気(注7)を払い、疲労を取り除く作用がある。

梁・宗懐
《荊楚歳時記》

屈原の故郷である楚国では、菊花酒を飲む習慣がある。菊花粉の酒は寿命を延ばす効果がある。
《泉州本草》 コウシンバラ湯が記載されている。コウシンバラの花粉を沸騰させた砂糖水に入れ服用すると、閉経、生理痛、できもの、ふきでもの、はれものなどや、傷による腫れや痛みに効果がある
元朝・忽思慧
《飲膳正要》
鬆黄湯には、気を増やし、筋を強くする効果があると記録されている

注1…「上品」とは、薬(漢方)の中でも副作用が特に少なく、また広範囲に効果のある薬を言う。
注2…「味」とは味覚ではなく、食物や薬をその効能によって大別する漢方独特の分類のことである。「味」は「甘・酸・辛・酸・」の五つのカテゴリと、「寒・冷・平・温・熱」のカテゴリの組み合わせで、おおよその効能を表記する。「甘味」という風にも表記する
注3…心、肺などは現代西洋医学で言うheart、lungではなく、正確にはツボとツボを結んだ「経絡」を指す。
注4…風邪(ふうじゃ)と読む。いわゆる「かぜ」ではなく、痛みの箇所が常に移動する病を総括して風邪と言う。
注5…虚熱。
注6…二種類の処方を合わせた漢方薬を複方と言う。
注7…肉体に悪影響を及ぼす刺激を総括して邪気という。突然の寒気、過度の湿気、大音響などすべて邪気である。

<国外の記録の一例>

岩波洋造《植物のSEX》 花粉細胞に含まれている栄養成分と価値は、植物の根、茎、葉の細胞の数倍を超えるものである。
ソビエト科学院老人研究所 コーカサスの百歳以上の高齢者200人に調査した所、そのほとんどが養蜂家で花粉を常食しており、この為に長寿を保っている。
日本の研究家 花粉に人体の背筋、握力及び肺活量を増大させる力があることが発見された後、花粉食品はスポーツ界の寵児に躍り上がり、多くのスポーツマンが花粉食品を服用し、自己記録、成績上昇の一助としている。
ミュンヘンの長距離スポーツ選手 花粉を常用している
アメリカ、日本、ソビエト(現ロシア)、フィンランドなどの一部のサッカー及びラグビー選手 花粉の服用後、背筋力と肺活量が増し、疲労感が消えた。
ルーマニアのスポーツ医学家の指摘 スポーツ選手が花粉を食用することにより、身体の快復力を高め、競技の成績を上げることが可能となる。
宇宙飛行士のコメント 近来では花粉も宇宙食として利用されている
フランスの医師の発表 現在花粉は医学界の大きな注目を引き、臨床において花粉はしばしば使用されている
スウェーデン大学病院の泌尿器科医 花粉は前立腺の慢性的な炎症に非常に高い効果がある。
長崎大学医学部の研究家 前立腺が慢性的な炎症を引き起こしている患者に花粉を服用させると、短時間の内に症状の改善がみられ、80%の有効率があった。
ソフィア医院(ブルガリア)  脳動脈硬化症の治療に花粉を用いると、服用十日後で病状に好転が見られ、一ヶ月後には後遺症がおおむね消滅した。
 また、高脂血症の患者に、毎日三回、一回人さじの花粉を服用させると、二十日後に血清コレステロール、イオン脂肪酸、遊離脂肪酸、トリグリセリド、ベータリポ蛋白の含有量をいずれも下げることができ、αグロブリン、βグロブリンを増加させます。
パリロチルド病院
セルヴィエ研究所(フラ ンス・パリ
栄養欠乏症と虚弱体質の患者(児童)に花粉を服用させると、一〜二ヶ月後に赤血球の数量が25−30%、ヘモグロビンの含有量は平均で15%増加した。
オーストリア・ウィーン婦人科医院 花粉を用いた治療では、一般の医薬品では効果の無い女性の更年期障害に対しても比較的良い効果を得られた


 花粉は被子植物の雄しべにある葯(やく)か、裸子植物の小胞子嚢の内部に出来る粉状の物質を言います。英文では
Pollenと表記しますが、これは元はラテン語の「強大にする、元気が満ちる」という意味の語に由来します。
 陸上の花粉は、風媒花と虫媒花の二種類に大別できます。

◎風媒花粉
 風によって撒布される植物の花粉です。この花粉の特徴としては、乾燥している、軽量である、量が多い、花粉外壁はつるつるしています。風媒花の特徴としては、花は小さく、あまり鮮やかではなく、もしくは退化して存在しないこともあります。また香りと蜜腺もないことが多いです。風媒植物は有花植物の五分の一を占め、木本植物としてはマツ、カシワ、カバ、クヌギ、ハコヤナギ、草木植物としてはトウモロコシ、コーリャン、イネ、ブタクサ、オオバコなどが風媒花に属します。
◎虫媒花粉
 昆虫によって撒布される花粉です。特徴は粒子が大きく、重く、花粉外壁に突起或いは粘着性があり、昆虫の体にくっつきやすいようになっています。虫媒花の特徴は虫に花粉を媒介させるのに適応しています。花は大きいかあるいは一塊りの花序(茎あるいは枝につく花)で、花被(しべを囲んでいる部分。花びらなど)は発達しており、色は鮮やかで、形状も非常に多様です。香りと蜜線があります。モモ、スモモ、アンズ、サクラ、ナシ、リンゴ、バラ、キンギョソウ、ミソハギなど、いずれも目を奪うような色とりどりの花を咲かせます。花序の形状ですが、ヒマワリやキクは頭状花序、ライチ、リュウガンは円錐花序が、ニンジンは複合散形花序、アブラナ、カラシナ、ソバは総状、ナンキンハゼは総状の花序が下に垂れます。花冠の形状は、サツマイモ、エンサイは漏斗状、ニセアカシア、ダイズは蝶状、ハッカ、メハジキは唇状の形状をしています。また、カラタチ、カツラ、ナギナタコウジュ、タチジャコソウ、柑橘類と蘭科の植物などは特別な匂いを発しまずが、いずれも昆虫を誘引し花粉を運ばせる作用をもっています。

◎花粉の形状
*外形:ほぼ円形(スズムシソウ)、楕円形(竜眼)、扁平した球形(枇杷、ライチ、胡麻)、三角形(林檎、杏)、球形(綿花)など。
*大きさ;綿花の花粉は100〜113ミクロン、スズムシソウは11〜13ミクロン。一般には25〜35ミクロンである。
*構造;二層の壁で囲まれ、表面には発芽孔があります。発芽孔は花粉の種類によりまちまちです。発芽孔は花粉の内外の物質を交換する通り道であり、また受精時には発芽に用います。



2・蜜源花粉の採取と保存

@花粉の採取
 ミツバチは全身の毛と、三対の足の複雑な動作で花粉を集め、巣に持ち帰ります。この種の花粉を「蜜源花粉」といいます。

A花粉ダンゴ
 ミツバチの足には花粉籠という構造がありますが、ここに集められた団子状の花粉(花粉ダンゴ)は、平均の重量は七・五mgですが、大小の差が非常に大きく、十五mgに達するものもあります。中国産アブラナの花粉ダンゴは最大の直径が三・八mm、平均は二・八mmです。
 ひとつの蜂蜜の群れが一日に採取する花粉の量は非常に多く、ひとつの巣箱からワンシーズンに採取できる花粉の送料は十五〜四十トンにおよびます。計算しますと一日あたり二四〇〜二〇〇〇グラムであり、群れひとつについて一年間の花粉の供給は五〇キロ前となります。

B花粉の保存
 花粉の品質をを保つには、乾燥させた後に厚紙の袋に小分けにし、更にプラスチックの嚢で密封した上、二〜三℃の冷蔵庫で保存します。また湿度をなるべく低い(二〜五%を越えない)状態で保つことができれば、防虫効果も得られます。

3 蜜源花粉の栄養成分

 花粉の一粒一粒は非常に小さいものですが、その栄養成分は非常に豊富であり、ほとんどすべての栄養素がバランス良く含まれています。よって花粉は「パーフェクトフード」と呼ばれており、その栄養価は牛乳、鶏卵の七〜八倍の多さとなります。

@アミノ酸
 乾燥花粉に含まれるアミノ酸の量は十三〜二〇%です。遊離アミノ酸の形であり、非常に人体に消化吸収されやすく、また必須アミノ酸を8種類含んでいます。
*たんぱく質を構成しているアミノ酸を結合アミノ酸と言い、個別に存在するものを遊離アミノ酸と言う
*人体に必要なアミノ酸のうち、体内で十分な量を合成できるものを非必須アミノ酸、体内で合成できないか、できても足りないものを必須アミノ酸という。

Aタンパク質
 タンパク質は花粉の主要な成分ですが、タンパク質の形で存在しているのは普通七〜四〇%で、平均二〇%前後です。スズムシソウの場合は二一・八%もしくは二一・六%、ソバの場合は二五・〇一%です。

B炭水化物
 花粉に含まれる炭水化物には、糖類、澱粉、繊維質などがあり、花粉全体の二十五〜四十八%に当たります。花の違いによりその含有量は非常に異なり、高いものではトウモロコシ(三六・五%)があります。スズムシソウは二九・二〜二九・四%、アブラナは二九・二〜三〇・五%です。

Cビタミン
 タンパク質、糖類、脂肪は人体のエネルギー源であるのに対し、ビタミン、鉱物は人体の潤滑油の役割を果たします。ビタミンA,C,Eはガンを防ぎ、B2,C,Eは動脈硬化を防ぎ、A,Cは感冒、肺炎の予防、そしてEは老化予防の効果を持っています。

D有機酸、脂肪酸など

E酵素
 酵素は人体が摂取した栄養を分解、合成を促進する作用があります。人体が必要とする酵素の種類はは非常に多く、しかもどれが欠けてもならないほどの重要な物質です。花粉に含まれる酵素はもちろんすべて天然の酵素で、しかも酵素のパワーは減退していませんから、服用した場合、老化防止防止、回春について非常に大きな効果をもたらします。

F鉱物元素
 カリウム、ナトリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、イオウの他にも、微量元素としてアルミニウム、珪素、銅、鉄、チタン、マンガン、ニッケル、亜鉛などが含まれていますが、いずれも人体に欠くことのできない栄養素です。

G抗生物質
 花粉には天然の抗生物質(ペニシリンなど)が含まれており、腸の内部を調節する作用があります。抗生物質の含有量は花粉の種類によって異なり、トウモロコシが最も多く、ついでタンポポ、クリなどが続きます。アブラナは抗生物質を含んでいません。

H生長ホルモン
 身体の生長、発育を促進し、腸の機能を調整し、貧血患者のヘモグロビンを急速に増加させることができます。一種の強壮剤で体重と体力を回復させることができ、また鎮静効果もあります。



4・蜜源花粉による健康維持と治療効果

 花粉を疾病の治療や健康維持に応用することは、古代中国、古代ローマ、ギリシャ、中東などの歴史書などに記録されています。近年では世界各国の花粉研究家や医薬研究家、栄養学研究家などが、人体の健康に対して有益な成分、薬理成分について日々研究を重ねています。その成果を簡単に紹介しましょう。

@蜜源花粉の老化防止効果
 花粉の中に含まれる核酸は非常に多く、老化を防ぐ効果があります。アメリカのベンジャミン・S・フランク博士の研究に寄れば、核酸を多く含む食品を摂取することにより細胞の再生が可能となり、肉体の老化と慢性病を防ぎます。
 核酸を含む食品には魚類、豆類、動物の肝臓などがあります。それぞれ一〇〇gあたりの核酸含有量は、魚が七四五mg、エビ三九二mg、鶏の肝臓五一八mg、大豆二九四mg、花粉は二一二〇mgです。核酸とビタミンは同時に摂取することにより相乗効果を発揮しますが、花粉には核酸の他にビタミンA群、B群があり、この各種のビタミンにより核酸の効果が一層高まります。
 老人斑はリポフスチンの沈着によって引き起こされ、肉体老化の指標とされます。大脳の老化現象とは、このリポフスチンが脳細胞に沈着し、しかも排出することができないことが主要な原因となっています。細胞内におけるリポフスチンの堆積ははおおよそ60歳前後で細胞の半分を占めるようになり、脳細胞に重大な影響を与え、更に進行しますと脳細胞の萎縮や死亡を引き起こします。よって、大脳の老化を防ぐにはこのリポフスチンの発生を減少させ、排出量を増加させることが必要ですが、フランス、ソ連(現ロシア)、アメリカなどの多くの研究によれば、花粉服用の三ヶ月後には、老人斑の減少もしくは消滅が報告されています。

A蜜源花粉は脳の疲労を取り除く
 花粉には疲労を取り除く作用があり、精神衰弱の患者を治療するのに有効です。ビタミンB1は糖分の代謝を促進し、精力を増加させますが、日本の有川清康博士の研究によれば、花粉を四ヶ月連続で服用する実験では、早い人で二週間で倦怠感が消え、活力が感じられるようになったとの報告があります。またオーストラリアでは、花粉が神経衰弱の治療に効果があるとの報告がなされています。
 花粉には豊富なマグネシウム、カルシウムなどの鉱物が含まれており、これらは精神の安定作用を補助します。カルシウムは骨格の主要成分であるのみならず、精神の鎮静作用と肌を引き締める作用を持っています。マグネシウムはカルシウムが神経を抑制し、精神を安定させる作用を助ける他、カルシウムの消化吸収を促進します。血液中に常時必要なマグネシウムの量は一リットルあたり一・三mgのマグネシウムですが、花粉はこのマグネシウムを供給することにより、神経の機能の安定と回復、精神状態の改善をはかります。

B蜜源花粉は食欲を増加させ、新陳代謝を促進する
 花粉は多くの栄養素を含むだけでなく、多くの酵素を含んでいます。酵素には消化酵素などさまざまな種類がありますが、栄養素の分解または合成を促進する働きもあります。一部の研究家によれば、慢性病や難病では、酵素の欠乏現象が見られることが多いです。また花粉に含まれる一部の成分には、人体の食物摂取をコントロールする視床下部に作用し、胃の機能と新陳代謝を促進する作用が認められています。

C蜜源花粉は美容に役立つ
 人の皮膚は表皮、真皮(表皮と皮下組織の中間)、皮下組織によって成り立ちますが、その中で最も外側に位置する表皮が、皮膚のきめ細やかさに一番関わります。
 つまり、皮膚細胞の新陳代謝がなされて、はじめてみずみずしく若い肌が保たれますが、皮膚の健康を保つには、ビタミンAが必須です。これが不足しますと、皮膚の乾燥と角質化が起こり、肌荒れやできものの原因となります。角質層が分厚くなりますと皮脂腺と汗腺を塞ぎ、老廃物の排泄を邪魔しますので、ますますできものが出来やすくなります。
 ビタミンEは毛細血管を広げる作用があります。ビタミンAと配合して服用しますと、血液の循環を改善し、皮膚に対する栄養と酸素の補給を促進し、美容により一層の効果をもたらします。日本の有川清康博士は、三十人の女性に花粉服用の実験を行ったところ、四ヶ月の連続服用で、八〇%に当たる24人に美容に効果がみられました。

D蜜源花粉は血管を柔軟にする
 花粉にはビタミンP(ルチン)が含まれていますが、このルチンは非常に重要な物質で血管壁の抵抗力を高め、透過性を低めることにより、毛細血管が脆くなって出血することを防ぎます。またルチンにはビタミンCの摂取過剰による胃潰瘍を防ぐ効果もあります。

E蜜源花粉は肝機能を回復する最も優良な栄養食品である。
 肝臓は、内臓の中でも最も多くタンパク質を含んでおり、人体にとっては化学製品工場のような存在です。肝臓のタンパク質が不足すると、脂肪が肝臓の中に蓄積して脂肪肝となり、肝硬変を引き起こしたり、急性肝炎や慢性肝炎、肝臓ガンになったりします。よって、タンパク質の補給がまさに肝要なのです。

F蜜源花粉は貧血を予防する
 花粉の中には鉄分と銅が含まれていますが、鉄は骨髄はヘモグロビンを造る際の主要な原材料であり、また銅の力も利用されます。このほかに、マンガンやコバルト、亜鉛などと鉱物とビタミンC,B6,B12,などの不足も貧血や健忘症、倦怠感と関係があります。五十名の鉄分、B12の欠乏患者に花粉を服用させた実験では、数日後に主観的な症状は消滅し、十五〜三十日後の化学検査でも好転がみられました。一般の貧血患者に花粉を服用させた場合では、二ヶ月後の検査で赤血球の十五〜三十%の増加、ヘモグロビンの十五%の増加が見られました。

G蜜源花粉は前立腺炎を治療する
 中年以上の男性には慢性の前立腺炎の患者が多くいます。尿道の不快感、射精時の痛みなど各患者で症状は違い、他症状との区別と診断が難しい病気です。ルーマニアの内分泌科の研究例として、花粉製剤を前立腺炎の百五十例の患者に服用させたところ、有効率は七十%に達しました。長崎大学での研究報告では、花粉製剤(Cerniton R.)で十二人の前立腺肥大症の患者に投与しました、結果五人に有効で、五人はわずかに効果あり、二人については無効でした。

H蜜源花粉の持つ特殊な殺菌力が、胃腸機能の錯乱を治療する
 花粉の中には病原菌に抵抗する天然の抗生物質が含まれていますが、この抗生物質は特にチフス菌、サルモネラ菌、大腸菌にに対し強い殺菌能力を持ちます。また花粉に含まれるビタミンCには病原菌の活性を押さえる働きがありますので、花粉の食用によって抵抗力が高まり、感染を予防できます。
 治療の難しい症状の中で、花粉が最も効果を示すのは便秘です。フランスの研究報告によりますと、慢性便秘の患者に花粉を服用させると、服用後3〜5日で効果が現れ、またその効果には持続性が見られました。臨床の観察からも女性の便秘患者の場合、多くは花粉の服用により便秘が解消され、中には二十五年に渉る便秘患者が、四ヶ月の花粉の服用で自力の排便が可能となるケースもありました。これは、花粉に豊富に含まれるビタミンB1が胃液の分泌を正常にし、腸の機能を活性化させ、腸を浄化する効果がある為だと考えられています。

I蜜源花粉は骨を強くし、感染を防ぐ
 人体の重量の1/5は骨の重量です。骨の主要な成分はカルシウムで非常に堅いですが、一度出来たら変わらないものでは決してありません。実際には日々新陳代謝が行わることにより、骨の強度が保たれています。よって人体は毎日の食事よりカルシウムを補充することが必要となります。
 花粉に含まれる二十七種類の鉱物のうち、骨格の形成に特に重要なのはカルシウム、リン、マグネシウムであり、しかもこれらのバランスが非常に重要です。カルシウムの吸収率を高めるには同時にビタミンD2の摂取が必要であり、健康な骨の形成にはタンパク質とビタミンCが不可欠です。花粉は以上骨の形成と健康な維持に必要な物質をすべて備えています。
 また、日頃ビタミンを多く服用していますと、細菌の感染に対して抵抗力がつきますが、ビタミンCは酸化しやすい上に、簡単に熱分解し、更には水にも溶けてしまいます。よって普通の食品に含まれるビタミンCは、市場に流通したり調理されている間にほとんどが失われてしまいます。しかし花粉は自然の状態で食用するので、あきらかにビタミンCの保有について優れています。一九六七年にスウェーデンで風邪が流行した際、ある会社が花粉製剤による風邪の予防を試みたところ、服用した五百十人中わずか九人だけが風邪に感染し、九十八%が予防に成功しまし、また感染者についても症状が非常に軽減されました。

J蜜源花粉は口内炎や口唇炎及び婦人病に効果がある。
 花粉の中に含まれるビタミンB群にはニコチン酸(別名ナイアシン)がありますが、このナイアシンは口内炎や口唇炎に特に効果があります。
 ヨーロッパの婦人科医の報告によれば、花粉は更年期障害や月経不順に有効ですが、これはビタミンB6に関係があります。女性は妊娠しますと体内の女性ホルモンが通常の六〇〜八〇倍になります。女性ホルモンは体内のビタミンB6を激しく消費する為、ビタミンB6不足から脂漏性皮膚炎や貧血、痙攣、浮腫、胸焼け、つわりなどが起こります。また妊娠中は薬の使用は非常に気を付けなければなりませんが、花粉は天然の食品ですので、化学薬品のような副作用を心配せずに服用できますので、妊娠中の女性の良薬となり得ます。



5.蜜源花粉の用法と注意点

 蜜源花粉の効果を十分に引き出す為には、天然の状態かもしくは花粉ダンゴの状態で食用するのが望ましいです。

@花粉(固形)
 天然花粉を食用する際には、水で流し込んでもかまいません。もしも花粉に苦みを感じる時は、砂糖ひとつまみかもしくは蜂蜜ひとさじを同時に服用してください。しかし、水に溶かして飲むことはお勧めしません。

A花粉(粉末)
 気流粉砕器で粉末状にした花粉は、吸収しやすく最もその効果を発揮します。最近ではカプセルにした製品もありますが、独特の味も無いので服用しやすいです。

B花粉蜜
 花粉蜜は、花粉とハチミツを1対2の割合で水飴状に混ぜたものです。ガラス瓶に入れて日の当たらない所に保存します。パンにぬって食べるとおいしいです。

C蜜源花粉の服用量
 以上に挙げてきましたように花粉にはさまざまな有効物質が含まれていますが、アミノ酸は高い栄養価を備えていますし、また各種ビタミン、鉱物、酵素は生命の維持に欠くべからざる物質です。ここでは人体が必要とするアミノ酸の量について、どれほどの花粉を服用すればよいのかを算出しますと、おおよそ一日約三十二グラムの花粉を必要とします。ただし、他の食物にもアミノ酸が含まれていますので、一日あたりに必要な花粉の量は、おおむね以下の量が目安となります。

通常:20g(一日)
多め:32g(一日)

 子どもの場合は以下が目安です。

3〜5歳 : 12g(一日)
6〜12歳: 16g(一日)

D花粉を服用する時間
 最も適するのは朝食前15分の空腹時に、一日の摂取量を服用します。一日二回、朝晩もしくは朝昼の食事前に分けて服用してもかまいません。特に子どもの場合は二回に分けて服用するのが理想的です。
 花粉を治療、健康維持に服用する際には、かならず毎日欠かさず服用してください。一度効果が見えれば、一ヶ月は効果が持続しますが、一年間の間は何回か持続して服用してください。一年間持続して服用すれば、特に効果が発揮されます。



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